ORT.com 視能訓練士のブログ

日々の検査や視能訓練士の過去問、勉強について書いていきます

網膜対応異常

網膜対応異常について昔のノートからいくつか情報を抜き出してみたいと思います。

 

 目次

1.網膜正常対応 NRC

2.網膜対応異常 ARC

  i.網膜異常対応

    a.調和性異常対応 HARC

    b.不調和性異常対応

  ii.対応の欠如

  iii.網膜二重対応

 

1.網膜正常対応 NRC

突然の斜視やなりたての場合、斜視でも両中心窩が対応している。

よって、複視を自覚しないように抑制が起こる。もしくは別の異常な両眼視機能が起こりうる。

 

ET -> 同側性複視

XT -> 交差性複視

 

調和性複視なので、

斜視角=複像間距離

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2.網膜対応異常 ARC

NRCのない網膜対応関係の総称。両眼の中心窩が対応していない。

  i.網膜異常対応

    a.調和性異常対応 HARC

       複視を消すための機序。頭の中ではこの状態が真っ直ぐだと思い込んでいるので、複視はない。

      Pは道づれ領。

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    b.不調和性異常対応

      固視眼の中心窩と斜視眼の道づれ領以外の対応。

      対応点をAとする。同側性複視。不調和性複視であり、斜視角 > 複像間距離になる。

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  ii.対応の欠如

    大角度の恒常性XTに認められることがある。両眼が共通の視方向をもたない。複視なし。

 

  iii.網膜二重対応

    間欠性外斜視に認められることがある。大型弱視鏡で正位の時はNRCで、XTの時は対応の欠如を示す。