ORT.com 視能訓練士のブログ

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視能訓練士国家試験 第47回 午前 解説 13

13 第1眼位で内斜視となるのはどれか。

1.動眼神経麻痺

2.外転神経麻痺

3.眼窩下壁骨折

4.Parinaud症候群

5.von Recklinghausen病

 

答え : 2

 

外転神経麻痺は外直筋の働きが弱くなり、眼が内側に寄せられる。

第1眼位とは正面視のこと。

動眼神経麻痺 : 動眼神経上枝は上直筋、上眼瞼挙筋、動眼神経下枝は内直筋、下直筋、下斜筋、内眼筋を支配する*1。よって内斜視にはならない。

Parinaud症候群 : 垂直注視麻痺、輻輳後退眼振、瞳孔異常など*2

眼窩下壁骨折 : 下直筋や周辺組織が骨折箇所に落ち込むので、上転障害や下転障害をきたし複視を訴える。*3

von Reclinghausen病 : 皮膚にカフェオーレ斑がみられる。肝・脾臓の肥大、その他全身症状と精神発育障害を伴うものがある。眼部では眼瞼、眼窩などに軟性の神経線維腫をみるが、多発すると顔面半分が肥大する。眼球突出。

視能学には記述がほとんどないので現代の眼科学を読んだ方が良い。*4*5

*1:視能学 第2版 p.367

*2:視能学 第2版 p.189,p296

*3:視能学 第2版 p.384

*4:視能学 第2版 p.284

*5:現代の眼科学 改訂第11版 p.309