ORT.com 視能訓練士のブログ

日々の検査や視能訓練士の過去問、勉強について書いていきます

網膜対応検査

網膜対応の検査

検査の目的

抑制があるのか、網膜異常対応があるのか、その両者が混在するのかを検査する

検査の原理

1.日常視下の検査(患者の応答と眼位で判定)

日常視の状態のままで両眼を分離する

斜視がない場合 → 中心窩と中心窩

斜視があるとき → 固視眼 : 中心窩 斜視眼 : 道づれ領

 

注意点 

応答だけではなく、その時の眼位が大切

 

例)

赤フィルタ法で複視(-)

眼位を確認

CUT(検査の条件下で)眼位をカルテに記載

正位ならNRC

斜視ならARC

 

結果と眼位を総合して判定する

 

2.両眼中心窩視方向の検査(患者の応答のみで判定)

斜視があってもなくても刺激は中心窩なので眼位に関係なく判定

残像検査

残像 : 光や色の刺激を受けた場合に、刺激が消えた後もその刺激光が感知される現象

開眼時 → 陰性残像 : 刺激と反対色

閉眼時 → 陽性残像 : 刺激と同色

残像転送試験(残像ひきとり試験)

内視現象 : 外界の光が結像の過程で装飾されて見えたり、光刺激が全くないのに光が見える場合の総称

飛蚊症や網膜血管の陰影、ハイディンガーブラッシュ、黄斑部の黄色色素による光吸収

 

検査条件で分けた網膜対応検査異常対応

  1. Bagolini線条レンズ法
  2. 位相差ハプロスコープ
  3. Pola test(偏光板法)
  4. プリズム順応検査
  5. 大型弱視鏡による検査
  6. ファンダスハプロスコープの検査
  7. 赤フィルタ法
  8. Worth4灯法
  9. 陰性残像法
  10. 陽性残像法
  11. 両眼ビズスコープ法
  12. 残像転送試験(残像ひきとり試験)

上から順番に日常視に近い。下にいくほど正常対応が検出されやすい。