光学ノート23 屈折異常 乱視
正乱視と不正乱視
正乱視
- 直交する2経線で結像位置が異なるもの。
- 最も強い屈折力をもつ経線を「強主経線」、最も弱い屈折力をもつ経線を「弱主経線」といい、これらは互いに直交する。
- 各経線での像は「線」であり、これを「前焦線」「後焦線」と呼び、これらの焦線間距離を「焦域(スタームの間隔)」といい、この距離の大小が乱視度の強さを示す。
- 前焦線と後焦線のほぼ中央に「最小錯乱円」があり、乱視眼において最良の像が得られる位置である。そして最小錯乱円を網膜面に矯正する度数を「等価球面度数」という。
- 円柱レンズで矯正
- 調節が介入しないように凹円柱レンズを使用する。したがって、弱主経線方向に軸を入れて矯正する。
不正乱視
- 屈折面が不規則で円柱レンズで矯正できない
- ハードコンタクトレンズを使用して矯正する
乱視の分類
強主経線の方向による分類
- 直乱視 : 強主経線が垂直方向
- 倒乱視 : 強主経線が水平方向
- 斜乱視 : 強主経線が斜め方向
焦線の位置による分類
- 単性乱視 : 焦線の一方が網膜面に位置
- 複性乱視 : 両焦線が近視または遠視
- 混合性乱視 : 焦線の一方が近視、もう一方が遠視